I wish your here
―寒い冬の日でも、あなたのその温もりを―


 暖かな気候であるシーハーツ王国にも、冬の訪れを知らせる風が吹いていた。
 木の枝の葉は枯れて落ち、世界は土色になり、恵みの陽射しは弱まる時期。

 イリス、パルミラ・エレノア……、三女神の名を冠した月が輝く夜。
 領主の館の室内。 壁に掛けられた華燭の光が、会議室をほのかに照らし出していた。
「もうすっかり冬……」
 窓のそばに立ち、外を見つめる一人の女性……。
 長く伸びた銀白色の前髪、そして後ろ髪を螺旋状に巻いた紫色のリボンで緩く束ねている。 シーハーツ女性高級士官の着用する軍服、斜めにスリットの入った黒スカート、そして黒紫二色のストライプが入った軍御用達のマフラーを首に巻いていた。
 彼女はクレア・ラーズバード。河畔の村アリアスに駐屯する施術部隊「光牙師団」『光』の隊長である。
「冷えるわね……」
 肩を抑えながら吐く息が、外ならば間違いなく白く濁るだろう。そんなことを考えつつ、また窓の外を見つめた。
「雪が降りそう……」
 そっとその指で、自らの姿が映る硝子に触れる。
 ひやりとした感触がした。
「…………」
 じっと遠くを見つめるクレア。
「無事だといいのだけれど……」
 そして、心配そうに呟く。
「……お父様、そして……」
 二の句を紡ぐ前、そっと視線を落として一人の青年の名を口にした。
「フェイトさん……」

 数日前のことだった。
 シランド城、謁見の間。
 玉座に鎮座するのは、聖王国シーハーツを治める女王シーハート27世……、ロメリア・ジン・エミュリール。 アペリスの巫女とも言われ、瞳の色が変わる強い施術感知能力と癒しを行う治癒能力を持っていた。
「……最近、サンマイト共和国の国境付近で、市民が盗賊に襲われるという事件が何件も報告されいる。そこで……、お前達に調査してもらいたい」
 そのシーハート27世の傍で、政務の全てを与る摂政、ラッセル執政官が眼前で膝を付く二人の男に命じた。
「はい、了解しました」
「はっはっは、盗賊如きなど、ワシの手に掛かれば朝飯前じゃわい」
 腰に幅広の剣の入った鞘を下げた蒼い髪の青年が丁寧に、中年の男が腰に差したカタナと髭を撫でながら豪快に笑い答えた。 その裸の上半身には、見事な施紋が刻まれている。  若い青年は地球人、便宜上グリーテン人技術者のフェイト・ラインゴッド。
 壮年の男の方はクレアの父親であり先代クリムゾンブレイドのアドレー・ラーズバード。
「……『過信は己を滅ぼす』、と常々言っていた貴様の友人ネーベル・ゼルファーの言葉をもう忘れたのか。この武辺一辺倒め……」
 アドレーの態度と言葉に不快感を示しながら口にするラッセル。
 この二人は犬猿の仲で、顔を合わせれば互いにいがみ合う。 現場と背広の意見が合わないのはよくあることだが……。
「黙らんか、ラッセル。前線に立ったこともないヒヨっ子に言われとうないわい」
「何だと? ……ふん、ネルの任務がなければ、お前のような力押し一辺倒に頼まなかったものを……」
「貴様こそなんじゃ!」
 即座に面つきあわせる二人。一触即発の状態だ。
「ふ、二人とも……」
 見かねたフェイトが止めようとするが……。
「フェイト、お前はひっこんでいろ」
「そうじゃ婿殿。これはこやつとワシの問題なのじゃ」
「う……」
 取り付くしまもない。というよりアドレーはフェイトのことを「婿殿」呼ばわりである。
 当然のようにアドレーの一方的な呼び名で、フェイトは全く了承していないのだが。
「何だ!」
「何じゃ!」
 今にも殴り合いでも始めそうな雰囲気だ。
 感情的になった二人を止めたのは、玉座に座す女王ロメリアが発した言葉だった。
「離れなさい、二人とも……。毎度の事ながら、みっともない。皆呆れているではありませんか」
「あ、陛下……面目ありませぬ……」
「も、申し訳ございませぬ」
 その言葉にはっ、と我に返ると、慌てて御前にて膝を付く二人。
(やっぱり女王様だなぁ。あれほどいがみあっていた二人が一発で大人しくなったよ……)
 女王の威厳に、今更ながら感服するフェイトだった。
「ともあれ、よろしく頼みましたよフェイト、アドレー」
「はい、女王陛下、必ず良い知らせを持って帰ります」
「はっ」
 恭しく叩頭する二人。
「……頼んだぞ、フェイト。お前には期待している」
 ラッセルはアドレーを睥睨しながらわざとフェイトにだけ言った。
「は、はい」
「フン!」
 アドレーは面白くなさそうに鼻を一つ鳴らす。
(ハァ。先が思いやられるよ……)
 フェイトは心のうちでそう思い肩を竦めた……。

 アリアスの村。
 物資の補給の為立ち寄ったフェイトとアドレーは領主の館に足を運んでいた。
「……サンマイトの国境に行かれるのですか?」
「ええ、クレアさん」
「女王陛下じきじきの命じゃ。腕が鳴るわい」
 その会議室にて訊ねるクレアに装備一式を整えた二人が答える。
「……お父様、どうかフェイトさんの足を引っ張らないでくださいね」
 と口にした後で、クレアは形の良い眉をひそめた。
「なんじゃその言い方と顔は……。最近、ワシに冷たいぞ……」
「はは、僕はアドレーさんを信頼していますから……」
「さすが、婿殿は見所が在るのう!」
 明るい表情になると、バンバン、とフォローしたフェイトの肩を叩くアドレー。
「いたい、いたいです……ッ。それにその呼び方、やめてくださいよ……」
「そうですよ、お父様? 失礼です!」
「何を言うか、クレア。お前の婿は、このフェイト殿しかおらん。これはワシが決めた事だ。覆せぬ決定事項だ」
「…………」
 はー、と額を押さえるフェイト。
「……ごめんなさい、フェイトさん。お気を悪くしないで……」
「……アドレーさんがこーいう人なのは、よーくわかってますが……、婿だ何だと吹聴するのは流石にやめてほしいかな……」
「本当に申し訳ないです……ふつつかな父を持って」
 クレアがぺこぺこ、と、参ったとばかり頭を掻くフェイトに謝った。
「こら、誰が『ふつつかな父』じゃ!」
 と、アドレーが娘に怒ってみせる。
 にぎやかで穏やかな光景が館の会議室に流れていた……。

 二日後……。
 交易都市ぺターニの西、サンマイトとシーハーツの国境付近。
 盗賊討伐に出たフェイトとアドレーらは夕刻、ダグラスの森の近辺でようやく彼らのアジトを見つけ出した。
 慎重策を唱えるフェイトに対し、アドレーは問答無用とばかりに彼らのアジトに踏み込むと、 忽ち中に居た留守居役の盗賊を倒し縛り上げた。 だが、ぺターニに駐屯するシーハーツ六師団のうちの一つ、幽静師団「水」に連絡すべく二人が館の外に出た所を、 帰ってきた盗賊達の本隊と鉢合わせになってしまい、乱戦になっていた……。

「遅いんだよっ!」
「ぎゃあ!」
 フェイトの強烈な蹴りを食らって、盗賊の一人がまた昏倒する。
「くっ!」
 横から剣と槍を持った盗賊二人がフェイトに襲い掛かるが。
「甘いッ! アースグレイブ!」
 一人目の突きを剣で捌くと、蹴りを側頭部に叩き込み、剣を振りかぶり襲ってきた二人目の攻撃には手をかざし土の紋章術で対応する。
 あっというまにその二人は気絶して枯色の草原に倒れた。
 彼の周りには既に八名もの盗賊が倒れていた。
「ふうっ……」
 腕で額の汗を拭うフェイト。
「ハハハ、流石は婿殿……」 
「死ねっ!」
「おおっと! 甘いのう! わしに隙は無し!」
「かはっ……!」
 襲い掛かってきた盗賊の攻撃を難なくかわすと、ドム、と腹部を手にした刀の柄で突くアドレー。
 ずるずる、とその男は腹部を押さえ地面に崩れ落ちた。
「……なんじゃい、どいつもこいつも弱いのう……、ワシが現役の頃はもっと強かったぞ?」
 アドレーが残った盗賊を見ながら鼻息を付いた。
「……そんなこといってる場合じゃないでしょ。実力はともかく、数が多すぎますよ……」
 タン、とバックステップしてアドレーと背中合わせになった形のフェイトが、周りを取り囲む盗賊たちを見ながら言った。
「泣き言とは男らしくないぞ、フェイト殿!」
「いや、何でもかんでも正面から突っ込まれても困るんですよ……、せあっ!」
「ぎゃあっ!」
「ぐえっ!」
 と、かけあいながら襲ってきた賊を剣の峰と刀の柄でそれぞれ殴り倒す。
「くっ、ひるむな、かかれかかれ!」
 首領らしき男が部下を叱咤する。
 じゃき、と二人を取り囲む十数名もの賊が、武器を構えなおし態勢を整えた。
「しかし、確かにちと面倒じゃな……、よし、一気に片付けるぞ、婿殿」
「だから、僕は婿じゃないって……」
「少し、時間を稼いでくだされい」
「え、ちょ……」
「頼んだぞ、婿殿」
 一方的に言い終えると、アドレーは刀を正面にかざし詠唱態勢に入った。 この状態は完全に無防備な為、フェイトはいやがおうにも術者であるアドレーを守らねばならない。
「人の話、聞いてくださいよ……トホホ……」
 泣きたい様な顔で呟くと、構えを取る盗賊達と対峙するフェイトだった……。

 翌日、アリアスの村。
 真昼だと言うのに辺りは暗かった。
 それもそのはずで、雪を孕みそうなほどの分厚い雲が空一面を覆っていた。
 そんな折、交易都市ペターニに駐屯する幽静師団「水」本部付きの伝令兵が、領主の館の会議室に足早に消えていく。
「申し上げます」
「何か」
 それまで書類を手に雑務を行っていたクレアが彼に問いただす。
「……国境付近を荒らしていた盗賊の件ですが、お父君のアドレー殿とフェイト殿の活躍により、全員を捕縛いたしました」
「そうですか……、流石はフェイトさんです」
 クレアは嬉しげににこりと表情を緩めた。
「……ただ……」
「え? まさか、フェイトさんの身に何かあったのですか?」
 クレアは先ほどから父であるアドレーの事については全く触れず、フェイトのことだけである。 あの父親なら殺しても死なないとでも思っているのだろうか……?
「ええ。そのフェイト・ラインゴッド殿なのですが……」
 と、伝令兵が言い辛そうに続ける。
「実は負傷なされて、今はペターニの宿にいます。あ、お命に別状はありませんし、軽い傷です」
 一瞬蒼ざめたクレアだったが、軽傷と言う言葉を聞いてほっと胸をなでおろした。 だが、すぐ不審げな顔つきで情報を運んできたその伝令に問いただす。
「あのフェイトさんがケガを? そんなに相手が手強かったのですか?」
「あ、いや、それが敵ではなく……その……」
 そこまで言って、伝令兵はちら、とクレアの顔を伺う。それだけで彼女は全てを察した。
「……お父様、ですか」
「はぁ……その通りで……何でも、アドレー様はスピキュールを使用したらしく、その爆風に巻き込まれたそうです……」
「あの人は……!」
 ふるふると肩を震わせ、憤怒の表情を浮かべるクレア。
「で、では私はこれで」
 伝令は怒りのとばっちりが来ては大変、とばかり、そそくさと会議室を後にした。

「全くお父様と言う人は……加減というものを知らない! 何故スピキュールなんてリスクが高い大技を使う必要があるの……!  挙句の果てにフェイトさんにケガをさせるなんて……!」
 伝令がいなくなった無人の会議室で、クレアは机の周りを歩き回りながらプンスカ怒ってみせる。
 全く、もうじき還暦を迎えるあの父には世話を焼かせられる。私の好きな人を振りまわして――クレアは途中ではっ、 と我に帰ると、扉の方を向いて口を開いた。
「……誰か、誰かいますか!?」
「はっ!」
 その呼びかけに、部屋の外で控えていた女性兵士が会議室の中に入ってくる。
「ルムの馬車をすぐに用意なさい。これよりペターニに向かいます」
「はっ、了解しました!」
 女性兵士は右手を胸の辺りに当て復唱すると、直ぐに出て行った。
「……雪が、降りそうね……」
 また一人きりになったクレアは、窓の外に目をやりながら呟いた。

 交易都市ぺターニの中央通りに位置する高級ホテル『ドーアの扉』。 その宿の一室にて、フェイトはベッドに体を横たえ、無言で天井を眺めていた。 額には真新しい包帯が巻かれている。
「てて……、まだズキズキするな……」
 患部をそっと摩りながら呟くフェイト。
 ……あのとき、盗賊達と対峙していたフェイトは、アドレーの放った必殺のスピキュールの爆発の際に起きた爆風で 発生した飛礫が頭に当たり、そのまま気を失ってしまったのだ。
 幸いにも盗賊達はアドレーの過剰なその攻撃で全員戦闘不能になり、爆発騒ぎを聞きつけて来たシーハーツ国境守備隊と ペターニの幽静師団の兵により、盗賊団の全員が捕縛され連行された。 気絶していたフェイトも彼らによりここぺターニに運ばれる途中で意識を取り戻し、 そのまま治療と検査を受けた後、念のため数日程度は安静にするように、と診察した医者から指示を受けていた。
「あーあ……。アドレーさんはさっさと一人でシランドに行っちゃうし。全くあの人は……」
 ……そう、彼がこうなった原因の当事者たるアドレーはといえば、意気揚々とシランドのロメリア女王の所に 盗賊壊滅の報告の為行ってしまった。
「そういえば、お腹空いたな……。う、寒い……」
 フェイトが体を起こして腹部を押さえた後、身震いをする。慌てて畳んである部屋着をノースリーブの上から羽織った。
「もう冬なんだなぁ……。室内にいても寒いなんて……」
 と呟いた時。
 コンコン、と扉を叩く音がする。
「どうぞ」
「失礼します。フェイトさん、お見舞いに来ました」
 と、アリアスより馬車に乗ってやってきたクレアが部屋の扉を開け顔を出した。
「ああ、クレアさん……」
 フェイトは笑いかけたが、すぐにおや? と言った表情になる。
「あれ? 雪が降ってきたんですか?」
「ええ。ここに来る途中で……」
 マフラーに付いた溶けかけの白い雪を見ながらクレアが告げると、ベッドの側のある備え付けの椅子にそっと腰を下ろした。
「どうりで、寒いわけですね」
「もう冬ですからね。ところで、その怪我……、お父様のせいだと、伝令から聞いたのですが」
 と、クレアがフェイトの額に巻いた包帯を見ながら眉を顰めて聞いた。
「いや、そんなこと……、回避できなかった僕がどんくさかっただけですよ。それにアドレーさんがいなかったらあそこに蔓延っていた盗賊は壊滅できなかったと思います」
「……優しいんですね」
 首を振リ謙遜するフェイトに、クレアは目を細めた。
「……なんだかんだ言っても、僕はあの人にはお世話になっていますから……」
 ぽりぽりと頬を指で掻きながら照れくさそうに言う。
「……フェイトさん……」
 かた、とクレアが立ち上がった際の椅子の音が、静かに部屋の中に響いた。
 そして……。
「…………」
「あっ……?」
「無事で良かった……」
 そっとフェイトを抱きしめると、耳元で囁くように言う。
「あ、あの……?」
 フェイトが戸惑ったような声を上げる。
 彼女のリボンで結んだ髪の甘い香り、その体で感じる柔らかで暖かな感触……。
「何も、言わないでください……」
 そう告げて、さらに強くフェイトの華奢な上半身を抱きしめるクレア。
「…………」
「暖かい……」
 そっと呟くクレア。彼女もフェイトの体から染み出る温かさをその身に感じていたのだ。
「……し、心配掛けて、すみませんでした、クレアさん……」
 心臓の音を高鳴らせながら横を向いたフェイトが謝る。
「……!」
「あ……」
 が、彼女が至近距離で見つめているのに驚いて今の状況に気づき、身を遠ざけた。
「ご、ごめんなさい、僕……」
「……何故、謝るんですか?」
「え?」
 クレアの鳶色の瞳がじっと、頬を染めるフェイトの瞳を見つめている。
「…………」
 そして、クレアはそっと瞳を閉じた。その唇はかすかに開いている。
(こ、これは……き、キスして欲しいってことなのかな……)
 思案したフェイトはごく、と唾を飲み込み、クレアの肩にそっと手を置いた。
 その際、びく、とわずかに彼女の上半身が震える。
 強引な父親の事があるとはいえ、彼もクレアに惹かれていたのだ……。
「…………」
 決意したフェイトはおそるおそる自らの唇を近づけていく。
 二人の唇が重なり合おうとしたそのとき……。

 きゅるる……。

 場に相応しくない音がフェイトのお腹の辺りから鳴った。
「あ……」
 フェイトは羞恥に顔を赤らめる。
「フ……、フフフ……」
 瞳を開いたクレアがさも可笑しそうに肩を揺らして聞いた。
「フェイトさん、お腹が空いているんですか?」
「え、ええ……、実は朝から何も食べていなくて……」
 参った、とばかりに後頭部を掻きながら言うフェイト。恥をかいた上、ムードがぶち壊しである。
「そうだったんですか。なら……、食事をご一緒しませんか? 美味しいお店があるんです」
「あ、でも……」
 クレアの勧めに、医者に安静にしているように、との旨を告げたが。
「すぐそこですから、それぐらいなら大丈夫ですよ。それにちゃんと食べないと……」
「そ、そうですね。じゃあご一緒しますよ……」
 気を取り直したフェイトは、ゆっくりと寝台より立ち上がった。

「あ……」
 冬着を着て部屋を出たフェイトは思わず窓の外に目をやった。
 上空を覆う厚い雲から、白い粉雪が途切れることなく降り注いでいる。 そして窓から見る建物は、雪化粧を施され一面の銀色に染まりつつあった……。
「さ、行きましょう」
 クレアがフェイトの腕を取ると寄り添った。
「……ク、クレアさん?」
「外は冷えますから……、いいでしょう?」
 じっと瞳を見つめながら言う。
「は、はい」
「食事を取ったその後で、先ほどの続きを……」
「え、ええっ?」
「……ふふ、冗談です」
 照れて頷く青年に、クレアはにっこりと微笑み体重を預ける。
「はあ……、やれやれ、今日は驚きっぱなしですよ……」
 苦笑しながらも、フェイトは寄り添う彼女の肩にそっと手を添えた……。

 I wish your here.
 I wish your here.
 あなたが側にいてくれる
 祝福の雪降る町 その手を添えて

 冷たい風が吹き
 世界は寒気に包まれる
 だけどあなたが側にいてくれるのなら

 I wish your here.
 I wish your here.
 あなたがここにいてくれる喜び
 その温もりを感じて歩いていける

 土色の世界はやがて白銀に染まる
 空から降り注ぐ粉雪に包まれ
 若い二人は歩きだす
 その体を寄せて

 I wish your here.
 I wish your here.
 全ての願いよ叶えたまえ
 とある冬の日の暖かな記憶……


−Fin−


執筆者:バイエルン軍集団